Category: ディスクオルゴール

| Category:

インターネットで調べものをしていたら、興味深い記事を見つけました。 どうも、メルモフレールが復活しているようです。 1816年に設立された会社である事は以前にもお話ししましたが、 オルゴールの衰退とともにその後の活動はあまり耳にしませんでしたが、 2007年頃からバーゼルの展示会に時計を出品していたようです。 あまり日本では話題になっていなかったような気がするのですが、 私が知らなかっただけかもしれません。 復活と言っても正確には現在でもスイスでオルゴールを作り続けている リュージュ社が運営しているようです。 で、何を作っているかと公式ホームページ見てみると 超高級時計を製作しているようです。 しかもオルゴール入りです。 オルゴールに関わるものとしてはこのような復活はワクワクします。

Primo ...

| Category:

以前本ブログのコメントにMiraの12"又はStellaの15 1/2"のリカットディスクを取り扱っていないかと、お問い合わせいただいたのですが、残念ながら現在のところリカットディスクとしての取り扱いはしておりません。

でも、アンティーク又は中古のリカットディスクで ステラの15インチのディスクが若干ではありますが、 入手可能です。

以下のリストは弊社で在庫しているディスクでは無く、海外のディーラー からの情報ですので在庫状況など変更がある可能性があります。 興味のある方はメール又はお電話にてお問い合わせ下さい。 在庫状況、納期、及び価格をお調べ致します。

STELLA 15" 4170   ANNIE LAURIE STELLA ...

| Category:

大阪では桜もちらほら咲き始め、今週末あたりはたくさんの人が 桜の木の下でほんのり桜色になってるんだろうなぁ。

と、記事には全く関係のない前置きから始まりましたが、 今回は米国のレジナ社のガバナーについて少し書いてみます。

ガバナーとは空気抵抗を利用してオルゴールの演奏速度を一定に保つための装置で、 シリンダーオルゴールなどの機械では羽根がくるくる回っているのが見える あの部品です。 アンティークオルゴールには必ずついている装置なのですが、 ゼンマイが一気に開放しないようにする非常に大切な部品です。 細かい説明は話が長くなるのでこの辺でやめておきます。

このガバナーの調子が悪いとオルゴールがスタートしなかったり、 ストップのタイミングが遅れたり、何かのきっかけで 破損すると、一気にゼンマイが開放してしまったり、良いことがありません。

今回はその中でも今回はレジナのガバナーに多い事例を取り上げます。

ディスクオルゴールはベッドプレートの下側についているため カバーなどで隠れている事が多くあまり目にする事もありません。 下の写真の様な部品です。

| Category:

職人(アルチザン)は、ときとして

芸術家(アーティスト)をこえる。 と、すごいキャッチコピーで始まりましたが、 これは日本ビクターから発売されていた オルゴールのキャッチコピーです。 アンティークのディスクオルゴール用のリカットディスクのリストを ホームページ上で閲覧してもらえるようにしていたのですが、 先日お伝えした通り、もっと見やすくするために変更を加えつつ 価格表記もほとんどのディスクで完了しました。

で、話しは戻りますが、そういえば現代のオルゴール用のディスクも 入手することが可能なので、同じページにリストを掲載しようと 資料を整理していました。すると日本ビクターから発売されていたオルゴールのカタログが出てきました。 そういえば10年位前にそんなオルゴールがあったなぁと、思い出しているとカタログには1996年2月とあったので、正確には12年前になるんですね。 コピーだったので白黒で少し見にくいですが写真も載せておきます。

| Category:

いやー、やっぱりありましたね。 先日のこちらの記事を覚えておられますでしょうか。 ディスクオルゴールのディスクにはとてもたくさんの種類があって、こちらのリストには無いオルゴールもあるかもしれません。と書いていましたが、早速リストには無いサイズが見つかりました。

それは、お客様からのお問い合わせからでした。 ロッホマン55cmのディスクを探しておられるとのことで、弊社取り扱いのリストを見ても該当機種が見当たりません。

調べてみると、どうやらロッホマン62cm(ベル付き)のベルの部分が無いディスクだということがわかりました。コームの調律もロッホマン62cmと全く同じようです。「55cmにベルを付けた」という方が正しいのかもしれませんね。

そんなこと知ってて当然でしょなんて言わないでくださいね。 オルゴールはやっぱり奥が深い。ってことでご勘弁を。

ただ今、リカットのロッホマン55cmディスク製作していただけるように、お客様のご協力のもと準備中ですので、乞うご期待。 それから、もうご存知かもしれませんがリカットディスクのリストが見やすくなりました。下の写真からリンクしていますので、 一度チェックしてみてください。

| Category:

かなり久しぶりになってしまいましたので、少しマニアックな話題を。

えっ、いつもの事?それは失礼いたしました。

`

一口にディスクオルゴールと言っても実にたくさんの種類が存在します。

一部互換性のあるディスクもありますが、そのほとんどが専用ディスクを使用します。

詳細なリストはホームページの方に記載致しますが(ここをクリック!) ブランド名をリストにするだけでも37ブランド、ここから各ブランドが違うサイズの ディスクオルゴールを製造していたので、実に204種類!とても覚えきれません。 後に記述する課題を解決すると少し減るかもしれません。

このリストは榎屋でのオルゴールの修復と、様々な文献、リカットディスクの工房の資料を基に 作成した物ですが、このリストの中に無いディスクオルゴールが存在していても不思議ではありません。

榎屋で作成したリストをホームページから公開致しますが、このリストには様々な課題があります。

リストは自由に使用していただいて結構ですので、以下の課題を含め皆様からの意見を募集したく思います。

迷惑メール防止のためクリックできませんが、support@enokiya.comまでどしどしメールお待ちしています。

転載の場合もご連絡ください。

このリストの課題。

1、コーム数とドライブの種類の項目があった方が良い。(多数把握しているのですが、整理しきれていません)

2、インチ表記に関する誤差の整理(下に例を挙げて説明します)

3、このリスト以外にも存在する機種がある。

インチ表記に関する誤差。

米国でのコレクターが多いため、ディスクサイズがインチをベースにしている物がたくさんあります。 おおらかな国民性なのか、インチ計測/表記の限界なのか、割とアバウトな物が多いです。

例を挙げると、

シンフォニオン  11 ...

| Category:

前回まで3話に分けてメルモフレールの紹介をしてきましたが、主にシリンダーメーカーとしてのものでした。 予告通りメルモフレールのディスクメーカーとしての実績を紹介したいと思います。創立の歴史等は前回までの話と重複する部分もありますが、Encyclopedia of Automatic Musical Instruments に忠実に翻訳してありますので、省略せずに記述します。 Miraの表記に関して、日本では「ミラとマイラ」のように「英国式と米国式」の読みの違いがあるようですが、榎屋では米国から輸入する事が多い為か、マイラで通っていますので、以下文中ではマイラと表記します。

では、どうぞ

 メルモ・フレール社は、1816年に創立され、長きにわたりスイスの最高級シリンダーオルゴール・メーカーの名を君臨させた。その会社がディスクオルゴール市場に参入してきたのは、1890年代の事である。メルモの主力商品は、ばねの力を利用したスター・ホイールにより裏面に突起の無いディスクの使用が可能になった(アンドレ・ジュノの特許)ステラ。そしてディスクに突起物のある、マイラであった。

 これらは、メルモ社が時計産業やソープ・ディスペンサー等に変換しはじめた1909年まで生産されていたと思われる(以前から時計産業は行っていた)。蓄音機等も扱っていたようで、オルゴールと組み合わせたマイラ・フォンも制作していた (Miraphonとして販売されていたが、英語圏ではMiraphoneとなっていた。)

 ステラと、マイラの機械のほとんどは、ケースなしで販売されていた。イギリス、アメリカ、フランス等のディストリビューターが機械のみを仕入れた後、各国々にあったケースに組み込み販売していた。これらの理由からステラやマイラのケースは、世界標準デザインが、存在しない事がわかる。

 1896年にG.ボートマンとアルフレッド・ケラーの二人がディスクのシフティング機構を発明した。これにより1周目は1曲目の突起に当たり、2周目は、ディスクがシフトする事により2曲目の突起に当たる。同一ディスクで2曲聞ける機能を持ったディスク・オルゴールが発明された。これらは、ニューセンチュリーやシリオンと呼ばれた。メルモ・フレールは主に機械のみの販売を行っていたので。ケースは、他の会社に任せている場合が多い。1903年にメルモ・フレール社は、ディスク・シフティング・システムで特許をとっている、しかも1枚のディスクで3から6曲演奏出来るものまでもあったという。しかしそれらのディスク・オルゴールが実際に存在したかどうかは、定かではない。

 アメリカに於いて、メルモ・フレールは、ニューヨークにあるジャコット・ミュージック・ボックス・カンパニーという会社が販売していた。この会社は、(サン・クロアにあるPailladとも親しかった)メルモ社のディスク・ボックスのカタログ制作にも力を入れていた。ジャコット社が販売していたステラの中には、電動式のモーターを使用したものもあった。

 ステラとマイラは、当時大量に生産されたにもかかわらず、ビッグ3と呼ばれるポリフォン、レジナ、シンフォニオンと比べると残存数が割りに少ない。メルモのオルゴールは、全般的なクオリティが高く、現在でも最高級機の一つと考えられている

 ニューセンチュリー・オルゴールは、ディスク・シフティング機能も加え、何種類か製作された。アメリカ製とヨーロッパ製のケースが一般的だが、今日では希少価値が高い。シリオン(作者はディスク・シフティング・タイプしかみたことがない)はドイツのケースで、とても希少なものだ。

 注:ステラのディスクは、当初亜鉛だったが、後期のものはスチール製。マイラのディスクは英語版と三カ国語(英語、フランス語、ドイツ語)がある。

Encyclopedia ...