鉄メロ

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今年の春からひっそりと弊社で販売しているオルゴールがあります。 「鉄メロ」と勝手に名付けていますが、実に興味深い事実がそこにはありました。 一度もこのページで紹介した事が無かったので、少し紹介します。

鉄道に乗って旅をしていると、車掌さんが車内放送をする前に流れるメロディがあるのをご存知ですか。 あまりにも自然な為にほとんど意識する事がないかもしれませんが、実は結構いろんなメロディが流れています。

新幹線でも「いい日旅立ち」や「アンビシャスジャパン」などが車内放送の前後に放送されています。 現在流されているメロディはほとんどが電子音なのですが、一昔前にブルートレインやその他の特急列車などで使用されていたメロディは実は本物のオルゴールが使われていたんですね。現在でも極々一部の列車で本物のオルゴールを聴くことができるようです。

オルゴールというボタンがあります。

上の機械のオルゴール部分。

上の機械にはハイケンスのセレナーデという曲のオルゴールが搭載されています。 主に客車で使用されていたようです。

このメロディが非常に心地よく、鉄道ファン以外の方にも是非聞いて頂きたいという思いから、なんとか商品化できないかなと考え始めました。その後JRさんやメーカーさんに問い合わせたところ国鉄時代の機械である為ほとんど情報が残っていないという事が見えてきました。

そこで、写真にある機械を演奏できる状態まで修理して音を取り出し、新たなオルゴールのムーブメントを製作するに至る訳ですが、商品化までにはたくさんの方たちのご協力を頂きました。 もう一度お礼申し上げます。ありがとうございました。

手軽にメロディを楽しんでもらえる様に手回しのオルゴールにした物を「木箱」というシリーズに、オリジナルのボタン仕様の雰囲気を楽しんでもらえる様に「鉄箱」というシリーズで車内メロディのオルゴールを作っています。鉄道の車内で流れるメロディという事で「鉄メロ」と勝手に呼んでます。

「ハイケンスのセレナーデ」は春から販売していますが、今回「アルプスの牧場」という曲を「木箱」シリーズに追加しました。曲目を追加するにあたって予想外の苦労があったのですが、それはまた次の機会に紹介したいと思います。

次は「鉄道唱歌」かな?

長くアンティークのオルゴールの修復に携わっていますが、 まだまだオルゴールの世界には知らない事がたくさんあるんだな、と気づかされた出来事でした。

機械についてもう少し詳しく弊社の商品紹介ページに記載しています。 「鉄メロ」紹介ページ

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